パーソナルトレーニングをご担当させていただいていた方のトレーニング経験が書かれた記事をお客様より共有していただけましたのでご紹介したいと思います。
担当させていただいた私自身もこの方にとって、ライフスタイルにトレーニング(運動)が必要になったことがとても嬉しく思いました。
この仕事をさせてもらえている楽しみと喜びの一つです。
ぜひ一読ください。
*下記 記事より抜粋・引用したものです。
約3年半前、スポーツジムでのパーソナルトレーニングに通い始めた。
これまで過去に何度もジムに入会し、最初の2~3ヶ月は熱心に通い、その後パタリと行かなくなった経験のある私にとっては最長のジム歴である。
トレーニング予定のある日は大雨が降っても、どんなに暑くても寒くても、自転車を10分漕いでジムに行くのだ。
週に1度という少ない頻度ではあるものの、続けることで確実に筋肉はついたと実感する。
しかし、筋トレを続けることで得たものは筋肉だけではないと気付いた。
そもそも私がトレーニングを始めたきっかけは、逆流性食道炎を患ったことで低下した体力を取り戻すことだった。
とりあえず人並みの健康になることを目標に定期的に体を動かすために始めた。
これまで運動経験も全くなく、最初はトレーニングの種類や方法すらわからないので、メニューは全てトレーナー任せで具体的な目標数値もなく、ただただジムに行き言われるまま体を動かした。
最初は見ていると簡単できそうな動きも、いざやってみると自分の身体が思ったように動かず驚きの連続だったが、続けていくうちにトレーナーに課された何とかこなせるギリギリのメニューを達成することで、私は毎回小さな達成感を感じ始めた。
最初は自重のスクワットすらまともにできなかったのに、今では35kgのバーベルを担いでスクワットできるようになった。
これは最近一番嬉しかったことで、以前はできなかったことができるようになった達成感と喜びは何事にも変え難く、さらに上を目指すためのモチベーションになっている。
正直、数回トレーニングしたからといってそんな簡単に筋肉はつかないし、体型も変わらない。
最初の頃は鏡を見てはどこか変わったところはないかと探し、毎日体重計に乗っていたが、いつからか自分の中で重要なことが体重や見た目の変化ではなく、トレーニングの内容に関するものになった。
筋肉痛を頑張ったご褒美と自分に言い聞かせ、筋肉痛になる度に喜びを感じるようになった。今では翌日に筋肉痛がないと不安になるくらいだ。
前は10秒しかできなかったプランクの時間が長くなった、10回しかできなかったデットリフトが今日は20回もできた、というようにできるようになった喜びを感じ始めた。
そして同時に、途中でへばって目標回数を達成できないことを悔しいと思うまでになった。
とりあえずこなしていた動作も、ただ回数をこなすだけではなく、どこを意識して動かすかと考えることも始めた。
以前はトレーニングをしながらも「これが終わったら何をしようか」、「次のセット体力持つかな」と別の考えることがよくあったが、最近は目の前の1回を全力でやることの大切さに気づき、この1回のための体勢、呼吸、気持ちに集中するようにしている。
この姿勢は以前師と仰ぐ人に言われた「大切なのはまずは目の前の仕事に全力を注ぐこと」と同じだと気付いた。そうか、筋トレも仕事も大事なことは同じなのだ。
私が通っているジムの看板には「今の自分の状態をゼロとして何を目指すか」と書かれている。
当初の目的通り体力は十分以上に取り戻したが、それはゴールでなくて、ただの通過点になった。
これができたから終了ではなく、これができるようになったから次はこれに挑戦しようというチャレンジ精神が自然と身についた。
思い切ってライティング・ゼミを始めてみようとか、あのお店に入って見ようとか、何かに挑戦することって、意外と面白い。
チャレンジすることで、新しい自分の可能性に出会うことができた。
今のゼロの状態から更に進化を目指すのがとても楽しみ。
日々のトレーニングでは目の前の1回が大切だが、その1回を達成するために積み重ねてきた長期的な時間がある。
最初は2kgのダンベルすら重く感じていた私が、今ではその何倍もの重さを扱えるようになったのは、これまでこなしてきた回数と時間のおかげだ。
小学生の頃は何も考えずただ通っていた習い事も、大人になってからは仕事の都合や金銭的な事情など、続けるのは意外に大変だったりすることに気づいた今では、熱しやすく冷めやすい自分が3年半何かを継続しているという事実は大きな自信につながっている。
◆引用
「筋トレで得るものは筋肉だけじゃない」
天狼院書店 メディアグランプリ 2022-06-29記事より
◆天狼院書店
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