タバコの喫煙、アルコールの飲み過ぎ、食べ過ぎやバランスの悪い食事、運動不足、睡眠不足など、生活習慣の悪いパターンから生活習慣病を発症させ、高血圧症、肥満、脂質異常症、糖尿病という4つの症状が重なった状態を「死の四重奏」と呼ばれています。
死の四重奏は一度かかってしまうと完治することは大変難しく、放っておけば最悪のケースに直結してしまいます。この状態は、日本人の3大死因であるがん、虚血性心疾患、脳卒中を引き起こしやすくなります。
定期検診で血圧高め、体重多め、腹囲の増加、コレステロール高め、血糖値高めと結果が出たさいは注意が必要です。これらの数値は基準値を超えていても、それだけでは症状が出ないことが多いため軽視しがちです。
1.脂質異常症
いずれかのコレステロール値が一つでも該当する場合
・LDL 140以上
・HDL 40以下
・中性脂肪 150以下
2.高血圧
最高血圧140以上もしくは最低血圧90以上
3.糖尿病
空腹時血糖値126以上
4.肥満
BMI 25以上
しかし、いずれかの症状(リスクファクター)を持っていることで将来的にがんや心疾患、脳卒中になる可能性が高まります。複数を持ち合わせることでリスクはさらに高まり、最悪のケースへと加速していきます。
生活習慣となり身についてしまった習慣や行動パターンを変えていくことはとてもエネルギーのいることですが、めんどくさいと感じたり、次からにしようと思ってしまうような自分自身の弱い部分をついてくる病気とも言えるため継続できないことが多くリスクを増加させているのも事実です。
あくまでもリスクの話であるため、生活習慣を変えないまま、最悪のケースにならずに何年も過ごせる方もいるかもしれません。しかし、確率の高いケースの話ですので必ずしも自分自身が大丈夫だという確証も保証もありません。
他者と比較するよりも自身のリスクを最小限に抑え、リスクファクターを減らし、最悪のケースへの加速を緩ませることに意識を向けて、行動を変えてみることを短期的ではなく、少しずつの継続を強くお勧めいたします。
・Newton別冊「からだの検査数値」
・厚生労働省「令和2年人口動態 統計月報年計(概数)の概況」