春から夏にかけてこの時期は、体調管理に十分に気をつけて、トレーニングやスポーツ活動を実施していただきたいと願い熱中症について皆様へお伝えするシリーズの第4弾です。
夏も本番が近づきました!
運動の効果やスポーツパフォーマンスは、体温上昇に強い関連性を持っています。
暑さ対策は夏のトレーニング効率を向上させ、熱中症予防や運動能力の向上につながります。
より良い時間をお過ごしいただくために運動における予防対策をご紹介します。
暑い環境下で体温の過度な上昇を抑えることで熱中症の予防、持久性運動能力や判断能力の低下を抑制、脱水症状の予防などに効果が得られます。
暑い環境下で運動やスポーツを行う際は、身体冷却を実施することが重要となります。
身体冷却には①冷却方法、②タイミング、③冷却時間の3つのポイントで効果的に行えます。
①冷却方法
大きく2つに分けられます。
身体の外部から冷却する身体外部冷却→アイスバス、アイスパック、手掌冷却、送風など
伝導や発汗による熱放散により身体を冷却する
身体の内部から冷却する身体内部冷却→冷たい飲料(アイススラリーなど)の摂取など
皮膚や筋肉の温度を大きく低下させることなく身体の内部(核心部)を冷却する
スポーツ飲料で作られたアイススラリーを摂ることで、身体冷却に加え、水分、電解質、糖質も補給できるので運動時に効果的な方法です
適切な水分の補給量の目安は、体重減少が体重の2%以内に収まる程度
自由に水分補給できる環境を作り、喉の渇きに応じて補給します。
運動強度が高い、気温が高い、体が大きい場合など多めに量を補給する調整が必要となります。
5〜15度に冷やした水分
0.1〜0.2%の食塩と糖質を含んだものが効果的です(一般的なスポーツドリンク等)
糖質濃度が高いと胃に溜まりやすいためエネルギーの補給を考慮して4〜8%程度の糖質濃度が目安となる
②タイミング
下記のように目的別に大きく分けられます。
運動前→運動前に予め体温を低下させることで、運動中の体温の許容量を増やし運動時間を伸ばす
運動中、休憩時(ハーフタイムなど)→体温や筋温の過度な上昇を防ぎ、疲労感や暑さなどの主観的な感覚を和らげる
運動後→上昇した体温や筋温による疲労の軽減、筋損傷や炎症飯おうを抑えることで素早く身体冷却を行うことでリカバリー効率の向上に繋がる
③冷却時間
体温や筋温を適切な状態に保つ為に選択した冷却方法とタイミングにより冷却時間を調整することが重要です。
例えば、サッカーでは、脱水率を2%程度に抑えるため、体重から予め水分摂取量を計算し小まめに摂取します。ウォーミングアップ〜試合前にアイススラリーの摂取、ハーフタイムにアイススラリーと手掌前腕冷却を13度を10分以内実施、試合後は、体重測定から減少した分の水分を補給する
・日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」