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未分類 2025.11.14

#068 骨、筋肉、関節の老化は運動能力に影響する

骨粗しょう症、筋肉の萎縮、関節の変形などはいずれも立つ、歩くといった運動能力に影響を与えます。

それらは健康寿命が短くなる原因として対策が必要です。

加齢が引き起こす骨粗しょう症の問題

人の体には約200個の骨があります。

身体を支える、骨髄で血液細胞をつくる、カルシウムなどを貯蓄するといった機能を有しています。

骨には骨芽細胞が作った骨細胞が集まっています。

また、骨と骨をつなぐ関節には弾力性のある軟骨を作る軟骨細胞があります。

そして古くなった骨を破壊する破骨細胞があります。

骨芽細胞が新しい骨細胞を常に作り変えており、40〜50歳以上に多い骨粗しょう症は、加齢による骨の破壊と新生(骨リモデリング)のバランスが崩れて新生よりも破壊が早くなることが原因で起こるとされています。

骨にかかる重力や適度の負荷が、骨リモデリングを正常に維持することが近年の研究によりわかりました。

高齢になっても、日常生活動作や運動を続けることで骨の老化を抑えることができるということです。

しかし、疾患や骨折などにより寝たきりの生活になると骨の老化がさらに加速してしまうということがわかります。

また、軟骨には関節をスムーズに動かす役割があります。

加齢によるすり減りや欠損が特に股関節や膝関節などの軟骨破壊が進行して関節に痛みを伴い立つ、座る、歩くといった日常動作に影響を与えます。

筋肉は身体を動かず原動力(平滑筋)となる以外にも、血流を促進する、身体に熱をつくる(体温を上げる/保つ)といった機能を有しています。

サテライト細胞は、骨格筋の幹細胞であり、通常は休止状態で筋線維の表面に存在しますが、筋肉が損傷したり、運動などで刺激を受けたりすると活性化します。

活性化すると、増殖して多数の筋芽細胞となり、それが融合して新しい筋線維を形成したり、損傷した筋線維を修復したりする役割を担います。この働きによって、骨格筋は高い再生能力を維持しています。

運動不足や加齢、病気によるサテライト細胞の減少は、増殖能力をも衰えさて筋肉量を減らす原因となり、加齢に伴う筋力の低下(サルコペニア)の大きな原因の一つと考えられています。

筋肉には、瞬発的な力を発揮することが得意な速筋繊維と持続的に力を発揮することが得意な遅筋繊維があります。

日常生活動作で使用する頻度が少なくなると考えられる速筋繊維から衰えていき、神経と筋繊維との繋がりが弱くなることでイメージした通りに身体が動かせなくなる現象が起こりやすくなります。

何年振りかにスポーツに参加したり、走ったりする際に感じる体力や運動能力の衰えの原因と考えられます。

前回のコラムにでも紹介した通り、健康寿命を保ためには骨や筋肉が老化して動きに悪影響を与えるロコモティブシンドロームは、身体の運動機能が低下している危険な状態であるというサインとしてとらえる必要があると考えます。

ロコモ度テスト

ロコモティブシンドロームの進行度を判定するテストの詳細を紹介します。

自覚症状がなくても3つのテストで症状の進行度をチェックできます。

日本整形外科学会が作成した「ロコモ度テスト」を用います。

①立ち上がりテスト

下肢筋力を測るテストです。

片脚または両脚で座った姿勢から立ち上がれるかによってロコモ度(ロコモディブシンドロームの進行度を判定します。

下肢筋力が弱まると移動機能が低下するために立ち上がるのに困難がある場合はロコモティブシンドロームの可能性があります。

②2ステップテスト

歩幅からロコモ度を判定するテストです。

歩幅を調べることで下肢の筋力・バランス能力・柔軟性などを含めた歩行能力を総合的に評価します。

③ロコモ25

身体の状態や生活状況からロコモ度を測定します。

25個の質問に全て答えることで、運動器に関する自覚症状を調べます。

引用:日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト 「ロコモ度テスト ロコモ25」

https://locomo-joa.jp/check/test/locomo25

ロコモ度の判定

上記のテストから現在のロコモ度の判定と対処方法を立てることに役立ちます。

①〜③のテストの結果からロコモ度(ロコモ度1〜3、ロコモではない)の段階を調べ、該当したロコモ度のうち最も移動機能低下が進行している段階をロコモ度の判定結果とします。

どの段階にも該当しない(ロコモではない)場合は、「ロコモではない」となります。

高齢であればあるほど、定期的にテストを実施してロコモディブシンドロームの進行状況を調べる・知ることが大切です。

ロコモ度1 → 移動機能の低下がはじまっている状態

筋力やバランス能力が落ちてきているので、筋力トレーニング、コンディショニングトレーニングをはじめとする運動を習慣化する必要があります。

また十分なタンパク質とカルシウムを含んだバランスの取れた食事を摂ることが大切です。

ロコモ度2 → 移動機能の低下が進行いる状態

自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。

特に筋肉、関節等に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患を発症している可能性もあります。

整形外科専門医の受診をお勧めします。

そして、ロコモ度1と同様に筋力やバランス能力が落ちてきているので、筋力トレーニング、コンディショニングトレーニングをはじめとする運動とバランスの取れた食事を摂る生活を習慣化する必要があります。

ロコモ度3 → 移動機能の低下がさらに進行している状態+社会参加に支障をきたしている状態

自立した生活ができなくなるリスクが非常に高くなっています。

何らかの運動器疾患の治療が必要になっている可能性もあります。

整形外科専門医の診察をお勧めします。

専門家の指導のもとに筋力やバランス能力が落ちてきているので、筋力トレーニング、コンディショニングトレーニングをはじめとする運動とバランスの取れた食事を摂る生活を習慣化することが不可欠と考えられます。

◆参照/引用

・Newton別冊 「70歳の取り扱い説明書」

・日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト

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