当ジムのリコンディショニング/コンディショニングトレーニングでは、3つのステップ(1.アライメント修正→2.体幹安定化→3.動作改善)で進めることをポイントにしていることを#086のコラムからも紹介しました。
今回は、痛みの除去や体幹の安定化の次に来る最後のステップ3となる「動作の改善」です。
腰椎を家屋の「柱」に例えると、どんなに頑丈な柱でも、無理な方向に力が加わり続ければいつか壊れてしまいます。
実際の競技や日常生活で腰への負担を最小限に抑え、パフォーマンスを最大限に発揮するための動作改善のポイントを解説します。

腰痛を予防する動作の基本中の基本は、体幹を前屈させる際のアプローチです。
多くの腰痛の症状例では、股関節の屈曲(曲げる)可動域が不足した分を腰椎が通常よりも過剰に曲がることで代償してしまいます。

理想の動き: 腰椎の自然なカーブ(生理的前弯)を保ったまま、股関節の屈曲と骨盤の前傾が同調して動くことが理想です。
動作のコツ: お辞儀をしたり下の物を拾ったりする際は、腰を丸めるのではなく、股関節から折り曲げる「ヒップヒンジ」の意識を持ちことが大切です。このとき、荷重位置は母趾球(足の親指の付け根)付近を意識すると、より安定した動作が可能になります。

スポーツに欠かせない「ひねり」の動作も、やり方を間違えると腰への強く激しいストレス(剪断力)に変わります。
ロコモーション(歩行・移動):腹部にある筋肉( 腹横筋などの深部筋)を収縮させて体幹を安定させた状態で、歩行やひねり(回旋動作)を行います。これにより、腰椎が無駄に動くのを防ぎストレスを最小限に抑えます。
スイングトレーニング: ゴルフや野球のようなスイング動作では、体幹を「硬い筒」のように固定したまま、骨盤や胸郭を回旋させることがポイントです。腰そのものを捻るのではなく、股関節や胸椎(体幹上部)の柔軟性を活用して「回る」感覚を習得します。

股関節をスムーズに動かすための実践的な練習として「クライムアップ」が推奨されます。
エクササイズの方法: 片足を台の上に乗せ、大殿筋(お尻の筋肉)を意識しながら股関節を深く曲げ伸ばしします。
エクササイズの効果: 股関節の可動域を広げることで、腰椎が過剰に伸びたり(過伸展)曲がったりする代償動作を抑え、腰への負担を減らすことができます。

これらの動作改善は、Step 1(アライメント修正)とStep 2(体幹安定化)が十分にできていることが前提です。
「土台」が整っているか: 股関節や胸郭が十分な可動域や筋力がないまま動作だけを真似しようとしても、動作改善には繋がらず腰にストレスが集中してしまいます。
「意識」が「無意識」へ変わるまでチャレンジする: 最初は鏡を見ながら正確なフォームを意識し、徐々にスポーツの現場で無意識にその動きができるまで反復練習を行うことが、再発防止のキーポイントです。
腰を痛めない身体の使い方を習得することは、機能的な動作の再現性を高めることに繋がります。
怪我の予防だけでなく、力の伝達効率や動作の質を高め、スポーツなどのパフォーマンスを一段階引き上げることにも繋がります。今日から「股関節主導」の動きを意識して反復練習に励まれることをおすすめいたします。
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