日本の主な死因の構成割合の第1位が、がん(悪性新生物)であることが2021年厚生労働省の発表でわかりました。
また、病気における死亡の危険因子として、生活習慣の見直しがとても大切であることも同様にわかりました。
今回は、ガン予防に効果的な生活習慣のついて考えていきたいと思います。
国立がん研究センターによると日本人を対象としたガン予防にとって重要な6つの要因が認められました。
・禁煙
・節酒
・食生活
・身体活動
・適正体重の維持
・感染
このうち感染以外は生活習慣に関わることであり、自分自身の行動と健康習慣を見直すことで、ガン発症のリスクを大幅に減らすことが期待できます。
国立がん研究センターでは、調査開始時点で40〜69歳の男女、総計140,420 人を対象に、生活習慣とがんやほかの病気の罹患についての追跡調査を実施。その結果、5つの健康習慣を実践する人は、0または1つ実践する人に比べ、男性で43%、女性で37%がんになるリスクが低くなるという推計が示された
⑴禁煙
喫煙は、多くのがん(肺、食道、膵臓、胃、大腸、膀胱、乳など)多に関連することが示されています。
禁煙者に比べて、がんになるリスクが約1.5倍高まることも認められ、受動喫煙にも十分な注意が必要です。
⑵節酒
多量の飲酒でがんのリスクが高くなることが認められました。
1日あたりの平均アルコール摂取量がビール大瓶1本(633ml)に比べ、2倍以上摂取の場合で約40%、3倍以上で約60%、がんになるリスクが高くなります。
特に飲酒は食道がん、大腸がんと強い関連があり、女性では乳がんのリスクが高くなることが示されています。
飲酒は1日あたり約23gまでとし、飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにコントロールすると良いです。
⑶食生活
塩分のとりすぎ、野菜や果物の摂取不足、熱すぎる飲み物や食べ物が胃がん、食道がん、食道炎のリスクを高めることが認められています。
⑷身体活動
仕事や運動等、身体活動量が高い程、がん全体の発生リスクが低くなることが認められ、がん以外にも、心疾患、死亡リスクも低くなります。ライフスタイルに運動を習慣化することが健康につながると考えられます。
目安は、1日60分の身体活動と1週間60分以上の運動が必要です。
⑸適正体重の維持
太りすぎ、痩せすぎにも注意が必要です。詳細は「B M Iと健康の関係性」の投稿をご覧ください。
ガン予防には、科学的なデータをもとに随時アップデートされるエビデンスを参考に、ひとつでも多くの健康習慣を生活習慣にといいれていくことが大切です。
・国立がん研究センター「科学的根拠に基づくがん予防」